6G時代のSES営業術とは?超高速通信技術で広がるビジネスチャンス

6G時代のSES営業術とは?超高速通信技術で広がるビジネスチャンス

 発売日: 2025/9/3

6G(第6世代移動通信システム)は、2030年頃のサービス実現を目指す次世代の移動通信システムとして、現在世界中で研究開発が活発化しています。

6Gが実用化されると、高速大容量化や低遅延、多数同時接続といった通信の高度化を実現でき、さまざまな社会変革が起きると予想されています。

SES業界においても、6G技術の登場は大きなビジネスチャンスをもたらすと期待されています。

本記事では、6G時代における効果的なSES営業術と、超高速通信技術が生み出す新たなビジネス機会について詳しく解説します。

1. 6G時代の到来とSES営業への影響.

ドコモでは、Sustainability、Efficiency、CustomerExperience、NW for AI、Connectivity Everywhereといった5つの観点から研究開発と標準化を推進して、検討領域の実現をめざしています。この技術革新は、SES営業にとって以下のような大きな変化をもたらします。

2025年は、多くの企業がAIやデジタルトランスフォーメーション(DX)の導入を急ピッチで進めています。これにより、ITシステムの刷新やデータ活用が進み、特に以下のような分野でSESエンジニアの需要が急増しました。

 ・クラウド技術の導入(AWS、Azure、Google Cloud)

 ・データエンジニアリング(データ基盤の構築やETL開発)

 ・AI関連プロジェクト(機械学習モデルの開発・運用)

6Gで100Gbps以上の通信速度が実現すると、5Gによって当たり前となっている高速通信がさらに多彩な環境で行えるようになります。

この超高速通信環境を活用したシステム開発には、従来とは異なる高度な技術スキルが要求されるため、SES企業の差別化要因として重要な意味を持ちます。

2. 6G技術の特徴と市場機会.

6G技術は5Gを大幅に上回る性能を実現し、新たな市場機会を創出します。

具体的には、5G段階での通信速度は10Gbps(1秒に10ギガバイトの通信)超で、6Gではその10倍となる100Gbps超の通信速度が実現可能になると言われています。

この圧倒的な通信速度により、以下のような新しいビジネス領域が開拓されます。

 ・リアルタイム8K/16K映像配信システム

 ・仮想現実(VR)・拡張現実(AR)アプリケーション

 ・大規模IoTデバイス管理システム

 ・リアルタイム AI推論システム

6Gでは、地球上のあらゆる場所で無線通信が可能となる「超カバレッジ拡張」の実現が目標のひとつとされます。海や空、宇宙をも含めたあらゆる場所をカバーする3Dでのサービスエリアの拡張により、これまでアクセスできなかった市場でのシステム開発需要が創出されます。

超多接続」も6Gにおける特長のひとつで、1平方キロメートルあたりの多接続は4Gでは約10万台、5Gで約100万台であるものが、6Gでは約1000万台をめざしています。この技術により、スマートシティやスマートファクトリー向けの大規模システム開発案件が大幅に増加することが期待されます。

3. SES営業が理解すべき6Gのビジネス価値.

6G技術がもたらすビジネス価値を正しく理解することは、効果的な営業活動の前提条件です。

6Gの実現が期待される2030年代の社会像として、国民生活や経済活動が円滑に維持される「強靱で活力のある社会」の実現を目指し、具体的には、

 ①誰もが活躍できる社会(Inclusive)

 ②持続的に成長する社会(Sustainable)

 ③安心して活動できる社会(Dependable)

の3つを掲げています。

この社会ビジョンの実現には、以下のようなシステム開発が不可欠です。

 ・デジタルデバイド解消システム:地域格差のない通信インフラの構築

 ・持続可能な社会システム:環境負荷を考慮したスマートグリッドやエネルギー管理システム

 ・セキュリティ強化システム:超多接続時代に対応したサイバーセキュリティソリューション

6Gでは自動ワイヤレス充電という技術により、6Gの通信エリアに入ると自動で充電されるという便利なしくみの実現も計画されています。このような革新的技術により、製造業、物流業、医療業界などあらゆる産業でビジネスモデルの変革が起こり、それに伴うシステム開発需要が急増するでしょう。

4. 6G時代に求められるエンジニアスキル.

6G案件を成功させるために、SES企業が育成すべきエンジニアスキルを明確にすることが重要です。

基盤技術スキル

 ・5G/6G通信技術:ネットワーク設計・運用・最適化

 ・エッジコンピューティング:分散処理アーキテクチャ設計

 ・AI/ML技術:リアルタイム推論システムの実装

 ・クラウドネイティブ開発:Kubernetes、Docker、マイクロサービス

新技術対応スキル

 ・テラヘルツ帯通信:FCCがテラヘルツ (THz) 帯の利用を研究用途に解禁されるなど、6G通信の基盤技術

 ・量子通信技術:セキュリティ強化された通信システム

 ・ホログラフィック通信:3D映像リアルタイム配信システム

業界専門スキル

 ・医療システム開発:遠隔医療・手術支援システム

 ・自動車システム開発:完全自動運転システム

 ・製造業DX:スマートファクトリー・予知保全システム

5. まとめ:6G時代のSES営業の未来.

6G時代の到来は、SES業界にとって千載一遇のビジネスチャンスです。SES(System Engineering Service)事業は、エンジニアリソースの需要が高まる現代において、大きなビジネスチャンスとなっています。

成功のカギとなる要素

 1、技術の先行投資:6G関連技術への早期取り組みによる競争優位の確立

 2、長期視点での関係構築:短期的な利益よりも持続可能なパートナーシップの重視

 3、業界特化戦略:総合型から専門特化型へのビジネスモデル転換

 4、グローバル対応力:国際競争に対応できる技術力と体制の構築

 5、継続的な人材育成:6G技術に対応できるエンジニアの計画的育成

6G技術の普及は確実に進行しており、準備を怠った企業は市場から取り残される危険性があります。

一方で、適切な戦略と継続的な投資により、6G時代を牽引する企業となることも可能です。

技術の進化と働き方の多様化を追い風に、技術はもちろん、人としての魅力や成長意欲をアピールできるエンジニアが、これからのSES市場で活躍の場を広げることは間違いありません。

6G時代のSES営業成功には、技術力向上、顧客理解の深化、そして長期的な視野に基づいた戦略実行が不可欠です。

この変革期を機会と捉え、積極的な取り組みを開始することが、持続的な成長への第一歩となるでしょう。