
初心者でもわかる!SESで必要なプログラミングスキル
SES営業としてクライアントに最適なITソリューションを提案するためには、プログラミングスキルに関する基本的な知識が不可欠です。
この記事では、初心者でもわかるようにSES営業で必要となるプログラミングスキルについて解説します。
1. プログラミングスキルとは.
プログラミングスキルとは、コンピュータに対して指示を出すための言語、すなわちプログラミング言語を使いこなす能力のことを指します。
これには、プログラミング言語の文法を理解し、アルゴリズムを設計し、適切なデータ構造を選択し、エラーをデバッグする能力などが含まれます。
2. SES営業に求められるプログラミングスキル.
SES営業は、クライアントからの要望に応えられるよう、さまざまなプログラミング言語の概要を理解しておく必要があります。
業務要件に合わせて、Javaや.NET、PHPなどの開発言語やSQLなどのデータベース言語、さらにはPythonやRなどのAI/機械学習向け言語など、適切な選択ができるようにしておきましょう。
例えば、IT業界で幅広く使われているプログラミング言語としては以下のようなものがあります。
1.Java
オープンソースでクロスプラットフォームに対応しているため、企業向けWebアプリケーションや金融システムなどの大規模システム開発に適しています。
2.Python
読みやすく簡潔な構文を持ち、データ分析やAI/機械学習の分野で汎用的に使われています。
3.JavaScript
Webブラウザ上で動作するプログラミング言語で、インタラクティブなWebサイトを作成するのに適しています。
4.Ruby
洗練された文法を持ち、Ruby on Railsフレームワークと組み合わせてWebアプリケーション開発によく使われます。
5.C#、.NET
Microsoftの主要プラットフォームであり、Windows用のデスクトップアプリケーションやゲームなどの開発に向いています。
このように、プロジェクトの要件に合わせて、適切なプログラミング言語を選択することが重要です。
各言語の特徴、長所・短所、用途などを把握しておけば、クライアントのニーズをより正確に捉えられます。
また、それぞれの言語に精通したエンジニアを適切に選定することができます。
3. アーキテクチャの知識.
SES案件では、大規模でシステムが求められることが多くあります。
そのため、SES営業はシステムアーキテクチャの基本的な考え方を理解しておく必要があります。
具体的には、クライアントサーバーモデル、マイクロサービスアーキテクチャ、レイヤード構造、MVCモデルなどのアーキテクチャパターンを把握しておきましょう。
1.クライアント/サーバーモデル
Webシステムによく用いられるアーキテクチャパターンです。
クライアント(ブラウザ)がサーバーにリクエストを送信し、サーバーが応答を返すという構造をとります。
2.マイクロサービスアーキテクチャ
1つの大きなアプリケーションを、小さな独立した複数のサービスに分割する設計手法です。こうすることで、サービス個別の拡張や修正が容易になります。
また、サービス障害の影響も局所化されるので、レジリエンスが高まります。
しかし、サービス間の連携が複雑になる点には注意が必要です。
3.レイヤード構造
アプリケーションの機能を、論理的な層に分離する設計手法です。
一般的には、プレゼンテーション層(UIなど)、ビジネスロジック層(処理ロジックなど)、データアクセス層(DBアクセスなど)の3層に分けます。
この構造を取ることで、それぞれの層の役割が明確になり、保守性と拡張性が高まります。
例えば、UIを変更する際はプレゼンテーション層のみ修正すれば済むなどです。
4.MVCモデル
MVCモデルは、アプリケーションの設計を整理するためのパターンで、以下の3つの要素に分けられます。
・Model(モデル):データとビジネスロジックを扱います。
・View(ビュー):ユーザーインターフェース(UI)を担当します。
・Controller(コントローラ):モデルとビューをつなぐ役割を果たします。
これにより、コードの再利用性が高まり、開発効率が向上します。
それぞれの部分が独立しているため、一部を変更しても他の部分に影響を与えにくいです。これがMVCモデルの主な特徴です。
4. プロジェクト管理と開発モデルの知識.
クライアントへのヒアリングではエンジニアチームによるシステム開発の話が中心となります。
そのため、プロジェクト管理や開発モデルに関する用語が頻繁に使われるため、SES営業はそれらの知識が必要です。
まずプロジェクト管理では、よく現場で使われるWBSやガントチャート、リソース管理などの基本的なスケジュール管理ツールの概要を理解しておきましょう。
1.WBS
Work Breakdown Structure(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)の略で、プロジェクトをより小さなタスクに分割し、それぞれのタスクがプロジェクトの全体目標にどのように貢献するかを明確にする手法です。
2.ガントチャート
プロジェクトのスケジュールを視覚的に表現するツールで、横軸に時間、縦軸に作業を取り、作業の開始日と終了日を棒線で示す計画・進捗管理を管理します。
3.マイルストン
プロジェクト期間中の主要な工程(フェーズ)単位の大まかな目標を管理するツールです。
例えば要件定義の完了、設計レビューの実施、本番リリースなどの節目がどの時期に完了するかを表現します。
4.リソース管理
プロジェクトで必要なリソース(人材、設備、資材など)を効率的に割り当て、使用する手法です。
4-1. 開発モデル
1.ウォーターフォール
水が上から下に流れるように各工程(フェーズ)は順番に実行され、前のフェーズが完了してから次のフェーズに進みます。
フェーズの例としては、要件定義、設計、実装、テスト、運用などがあります。
このモデルは、要件が明確で変更がほとんどない場合に適しています。
2.アジャイル
反復的で柔軟なアプローチです。
短いイテレーション(スプリント)と呼ばれる1週間〜2週間の期間で機能を開発し、顧客からのフィードバックを取り入れながら進めていきます。
仕様が頻繁に変わるプロジェクトに適応しやすく、顧客との密な協力が重視されます。
3.スパイラル
反復的なリスク分析を組み込んだプロセスで、各サイクルで要件の詳細化、設計、実装、テストを行います。
各サイクルの後にリスク分析が行われ、次のサイクルでどのようにリスクを軽減するかが決定されます。
大規模なプロジェクトや、要件が不確実な場合に適しています。
4.プロトタイピング
最初に簡単なプロトタイプを作成し、顧客からのフィードバックを得ながら徐々に改良していきます。
これにより、要件を明確にし、開発の早い段階で問題を発見できます。
プロトタイプは繰り返し改良されるため、柔軟性があります。
5. まとめ.
クライアントに適切なITソリューションを提案するには、技術的な知見が不可欠です。
プログラミング言語の基礎から、アーキテクチャ設計、プロジェクト管理、まで、幅広い知識が必要とされます。
これらの知識を習得することで、クライアントの本当のニーズを捉え、プロジェクトに最適なスキルをもったエンジニアをアサインすることができるのです。
SES営業としての価値を高め、成約率のアップとリピート受注を実現できるはずです。ぜひ今後のSES営業活動に役立ててください。